高山寺は京都市右京区栂尾(とがのお)にある古刹である。創建は奈良時代に遡り、1206年に明恵(みょうえ)が後鳥羽上皇よりその寺域を賜り高山寺として再興した。数多くの文化財(多くは東京・京都の国立博物館に寄託されている)を伝え「鳥獣人物戯画」は特に有名。また「日本ではじめて茶が作られた場所」として知られる。
鳥獣人物戯画
「日本最古の漫画」ともいわれる墨画の絵巻物「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」。甲・乙・丙・丁と呼ばれる全4巻からなる。12世紀~13世紀(平安時代末期 - 鎌倉時代初期)に複数の作者によって描かれたものだと考えられており、ウサギ・カエル・サルなどが擬人化して描かれた甲巻が有名。現在は甲・丙巻は
東京国立博物館、乙・丁巻は
京都国立博物館にある。
茶園
栄西が宋から持ち帰った茶の実を明恵につたえ、山内で植え育てたといわれる、日本で初めて茶が作られた場所として知られ、5月中旬には茶摘みが行われる。