羅城門跡(平安京)

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アドバイス・レビュー

  • かつての平安京の表玄関。西に西寺、東に東寺(現存)がある。江戸時代には東寺の南大門が羅城門と呼ばれていた。
  • 794年に建設した平安京(東西4.5km、南北5.3k)の正門。北側には朱雀門があった。小説・映画の羅生門でも有名。

  • 羅生門(芥川龍之介)

    芥川龍之介の『羅生門』は、極限状態に置かれた人間のエゴイズムを鋭く描いた短編小説です。


    1. 舞台設定:荒廃した京都

    平安時代、京都は地震や火災などの災厄が続き、ひどく衰退していました。かつての壮麗な門「羅生門」も今や荒れ果て、引き取り手のない死体が捨てられる不気味な場所となっています。

    ある日の夕暮れ、首になったばかりの下人(げにん)が、雨宿りのために羅生門の下で途方に暮れていました。

    2. 下人の葛藤:「盗人になるか、餓死するか」

    下人は、生きていくための手段がありません。

    • 道徳心: 盗人にはなりたくない。
    • 生存本能: このままでは飢え死にするだけだ。

    「盗人になるほかない」と頭では分かりつつも、彼はどうしてもその勇気が出せずにいました。

    3. 老婆との遭遇

    門の2階に火が灯っていることに気づいた下人が、そっと上を覗くと、そこにはおびただしい死体の中で、死体の髪を抜いている老婆がいました。

    その不気味で醜悪な光景を見た下人は、激しい憎悪を抱きます。彼は老婆を組み伏せ、「何をしているのか」と問い詰めました。

    4. 老婆の弁明:悪への正当化

    老婆は震えながら、こう答えます。

    「この髪を抜いてカツラにしようとしているのだ。この死んだ女は、蛇の肉を干し魚だと偽って売っていた。生きるために仕方のない悪事だった。だから、自分がこの女から髪を抜くのも、生きるためには仕方のないことだ」

    老婆は「生きるための悪は許される」という論理を振りかざしたのです。

    5. 結末:下人の決断

    この言葉を聞いた瞬間、下人の迷いは消えました。彼は老婆を突き飛ばし、こう言い放ちます。 「では、俺が貴様の着物を剥ぎ取っても恨むまいな。俺もそうしなければ、餓死する体なのだ」

    下人は老婆の着物を力ずくで奪い取り、夜の闇の中へと消えていきました。下人の行方は、誰も知りません。


    この作品のポイント

    • エゴイズムの連鎖: 「生きるためなら何をしてもいい」という論理が、老婆から下人へと伝染していく様子が描かれています。
    • 善悪の逆転: 正義感に燃えていた下人が、一瞬にして「悪」を選択する人間の危うさが浮き彫りになります。